仕組みづくり
顧客にアプリを渡すとき、AI利用料は誰が払う?鍵の持ち方2つと顧客への案内表
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しろくま先生

顧客に渡すアプリのAI利用料は、AIの鍵を誰が用意して登録するかで決まります。「パートナー一括」と「クライアント毎」の2つを、鍵の用意・AI会社からの請求先・顧客への案内の三列で整理し、渡す前の確認メモをまとめます。
顧客に使ってもらうアプリでAIの機能を動かすとき、AI会社へのAI利用料を払うのは、自分がまとめてでも、顧客それぞれでも選べます。決め手は「AIの鍵(APIキー)を誰が用意して登録するか」です。AI会社からの請求は、その鍵を作った人のアカウントに届きます。そして、アプリの利用代金とAI利用料は別のものです。顧客に渡す前に、この二つを混ぜずに決めておくと、顧客への説明と初期設定の段取りがそろいます。
この記事では、saas bizで顧客にアプリを渡すときの鍵の持ち方を、「誰が鍵を用意するか」「AI会社から誰に請求されるか」「顧客に何を案内するか」の三つに分けて整理します。顧客から問い合わせを受ける窓口の決め方は、別の記事顧客に渡したアプリの問い合わせは誰が受ける?で扱っています。
先に一文で:どちらも選べる。ただしアプリの代金とAI利用料は別
saas bizのアプリは、AIの機能(投稿の下書き・記事の生成など)を動かすときに、AI会社が発行する鍵を使います。この鍵を自分や顧客が用意して登録する形を、BYOK(Bring Your Own Key=自分の鍵を持ち込む)と呼びます。
AI利用料は、アプリの代金に含まれて自動で払われるものではありません。鍵を作ったときにAI会社へ登録した支払い方法に、AI会社から直接請求されます。サービスページにも「AI利用料は別」と書かれているのは、このためです。
だから、顧客に渡す前に決めることは二つに分かれます。
鍵を誰が持つか:自分がまとめて用意するか、顧客がそれぞれ用意するか
顧客から受け取る額をどう組むか:自分が鍵を持つなら、AI利用料の分を顧客から受け取る額にどう織り込むかは、自分で決める
後者はアプリが決めてくれる部分ではありません。この記事でも、AI会社の単価や見込みの額は扱いません。
鍵の持ち方2つの三列表
鍵の持ち方は、パートナー管理画面のAIキーの設定で選びます。変えられるのはオーナー権限の人だけです。画面では、次の二つの名前で並んでいます。
鍵の持ち方(画面の名前) | 誰が鍵を用意して登録するか | AI会社から誰に請求されるか | 顧客に何を案内するか |
|---|---|---|---|
パートナー一括 | 自分(パートナー)が鍵を一つ登録し、配下の顧客みんながそれを使う | 自分。顧客の分の利用もまとめて、自分のAI会社のアカウントに請求される | 鍵の作り方の案内は要らない。費用の扱いは、自分が受け取る額に含めるかどうかを自分の言葉で伝える |
クライアント毎 | 顧客が自分の鍵を作り、専用の登録リンクから登録する | 顧客。顧客がAI会社に登録した支払い方法へ、AI会社から直接請求される | AI会社でアカウントと支払い方法を用意し、鍵を作って登録してもらう手順と、利用料が顧客に直接請求されることを伝える |
鍵の持ち方2つについて、鍵を用意する人・AI会社からの請求先・顧客への案内を三列に分けて並べた表。
何も変えていなければ、最初は「パートナー一括」です。また、全体の設定とは別に、顧客ごとの画面の「このクライアントで使う鍵」で、その顧客だけ「パートナーの鍵を使う」か「このクライアントの鍵を使う」かを選び直すこともできます。顧客によって持ち方を分けたいときは、ここを使います。
「クライアント毎」で気をつけること
「クライアント毎」にすると、顧客が鍵を登録するまで、その顧客のAI機能は止まります。投稿の下書きや記事の生成を試そうとしても動かないので、渡す前に鍵の登録まで一緒に進めるか、少なくとも「鍵を登録すると使えるようになる」と先に伝えておきます。
管理画面には「クライアントへの鍵の貸し出し(お試し用)」という設定もあります。これを許可すると、まだ鍵を登録していない顧客にも自分の鍵で動かせますが、その間の利用料は自分の鍵から支払われます。画面でも、本来は顧客が自分の鍵を登録するのが正しい形だと注意が出ています。既定は「貸し出さない」です。お試しで使ってもらう間だけ許可するなら、いつ顧客の鍵に切り替えるかも一緒に決めておきます。
顧客が鍵を登録する専用リンクは、顧客ごとのAIキーの画面の「設定用 URL の発行」から作ります。表示されたリンクを、自分で顧客に渡します。リンクの有効期限は14日です。登録ページには「料金はAI会社から直接、登録したカードへ請求される」ことが書かれていて、登録された鍵の中身は、自分からもスタッフからも見えません。登録が終わると、自分と顧客の両方にお知らせのメールが届きます。
顧客の画面はどう変わるか(POSTの場合)
SNS投稿アプリのPOSTでは、鍵の持ち方によって顧客の設定画面が変わります。
「パートナー一括」のとき:顧客の設定画面に、APIキーの欄も使用量の欄も出ません。顧客にAIの費用は見えません
「クライアント毎」のとき:顧客の設定画面に「APIキー」と「API使用量」のタブが出ます。顧客は「APIキー」のタブから自分用の登録リンクを発行して、鍵を登録できます
ほかのアプリの画面がまったく同じとは限らないので、POST以外を渡すときは、そのアプリの顧客の画面を一度自分で開いて確かめてください。
顧客に渡す前の確認メモ
渡す前に、次の四つを書き出しておくと、説明と設定の抜けが見つけやすくなります。
鍵の用意:「パートナー一括」なら自分の鍵が登録済みか。「クライアント毎」なら、顧客が鍵を登録する段取り(登録リンクを送る・一緒に進める)と、それまでAIが止まることを伝えたか
費用の説明:AI利用料を誰が払うかを、一文で顧客に伝えられるか。自分が持つなら、受け取る額にどう含めたかを自分で説明できるか
初期設定:顧客の画面で、AIキーが未設定の案内が出ていないかを、渡す前に開いて確かめたか
問い合わせ先:AI会社からの請求について聞かれたとき、誰が答えるかを決めたか(窓口の決め方は問い合わせの一次窓口の記事へ)
自分だけで使うなら、この判断は要らない
アプリを自分の仕事だけで使う間は、顧客に鍵を持たせるかどうかを決める必要はありません。自分の鍵を登録すれば、それで動きます。顧客に渡すのは、必要になったときに選べる別の使い方です。
顧客に渡す場合でも、それが顧客に向けた商品になるのか、自分の業務の道具のままなのかで、決めることは変わります。その違いは顧客向けの自社サービスを持つとはで整理しています。
決めた内容は説明メモとして残しておき、次の顧客に渡すときは、鍵の持ち方と費用の扱いが同じかを確かめてから使います。
AI費用の負担を決めたら、saas bizでできることと条件を見る。



