自分の商品を作る
個人事業主が自分のSaaSを作るには|開発前に決める5つのこと
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しろくま先生
自分のSaaSを持つ目的は、開発することではなく、繰り返してきた知見を顧客が使える商品として残すことです。個人事業主が開発前に決める5つの項目と、既存顧客1人から試す順番を整理します。
自分のSaaSを作りたい、と考える個人事業主が増えています。
ただし、本当に欲しいのは「SaaS」という形式そのものではないはずです。働く時間だけに売上を預けず、自分が繰り返してきた説明や支援を、顧客が使い続けられる商品として残したい。そこが出発点です。
開発の話から始めると、機能は増えます。けれど、顧客が使う理由が曖昧なままでは、完成しても売れません。先に決めるべきことは、技術ではなく商品です。
1. 最初の顧客を一人に決める
「個人事業主向け」「中小企業向け」では広すぎます。まず、すでに支援したことがある具体的な一人を思い浮かべます。
何を相談されたか
どこで手が止まったか
何を渡すと前へ進めたか
その後も同じ支援が必要になったか
想像上の市場ではなく、実際の会話から始めると、必要な機能が小さくなります。
最初の顧客は「たくさん売れそうな人」ではなく、「課題を具体的に説明できる人」です。
2. 繰り返し起きる一課題を選ぶ
商品にしやすいのは、一度解決すれば終わる課題ではなく、何度も同じ手順で向き合う課題です。
たとえば、毎月のSNS企画、記事の構成、申込ページの作成、見込み客へのフォロー、受講者への教材提供などです。
ここで大事なのは、「SNS」「記事」「メール」と機能名から選ばないことです。
先に決めるのは、どの顧客が、どの場面で、何を繰り返しているかです。機能は、その課題を解くために後から選びます。
3. 顧客自身が行う操作を決める
SaaSにすると価値が出るのは、顧客が自分で使う場面があるときです。
あなたが全部代行するなら、それは便利な社内ツールにはなっても、顧客向けの商品にはなりません。
次の文章を埋めてみてください。
顧客は、毎週または毎月、〇〇を入力し、〇〇を作り、〇〇を確認する。
この一文が具体的になるほど、最初の画面も機能も絞れます。
反対に、「何でもできます」「AIで自動化します」のままでは、使う場面が見えません。
4. 共通部分と個別部分を分ける
個人事業主の知見には、全員に共通する部分と、顧客ごとに変える部分があります。
共通化しやすいもの | 個別に残したいもの |
|---|---|
質問の順番 | 顧客の前提条件 |
判断基準 | 最終的な助言 |
テンプレート | 表現の微調整 |
教材・チェックリスト | 例外への対応 |
定期フォロー | 重要な面談 |
すべてを自動化する必要はありません。
共通部分を商品へ移し、判断が必要な部分だけ人が担当すると、品質を落とさずに個別対応を減らせます。
5. 続けて使う理由を決める
一度だけ使う道具は、売り切り商品になりやすいものです。継続型の商品にしたいなら、翌月も開く理由が必要です。
新しい入力やデータが増える
次の課題に進める
記録が蓄積される
定期的な発信やフォローが動く
学習や実践が段階的に進む
「ログインできるから月額」では続きません。顧客の仕事の周期と、商品の利用周期を合わせます。
自社開発・紹介・ホワイトラベルの違い
商品が見えたら、初めて作り方を選びます。
自社開発は自由度が高い一方、開発後の保守、顧客ごとのデータ分離、障害対応、AI原価、契約上の責任まで持つ必要があります。他社サービスの紹介は始めやすい一方、顧客が使う場所と関係性は他社側に残ります。
ホワイトラベルは、その間にある選択肢です。既存の基盤を使いながら、自分の名前と知見で顧客向けの商品を組み立てます。
詳しい比較は、ホワイトラベルSaaSとは|自作・紹介との違いと個人事業主の選び方で整理しています。
最初は一人・一課題・一用途で試す
最初から完成版を作らないほうが、顧客の言葉を失いません。
既存顧客一人の繰り返し課題を選ぶ
いま手作業で行っている手順を書き出す
共通部分だけを画面や教材へ移す
実際に一度使ってもらう
使わなかった箇所を削り、止まった箇所を直す
この順番なら、売れるか分からない大きな開発を始める前に、商品として成立するかを確かめられます。
saas bizでは、POST、FUNNELS、WRITS、STEP、LEARNを全部使う必要はありません。既存顧客の一課題に必要なものから組み合わせられます。
まとめ
自分のSaaSを作る前に決めるのは、機能一覧ではありません。
最初の顧客
繰り返し起きる一課題
顧客自身が行う操作
共通化する部分
続けて使う理由
この五つが決まると、「何を作るか」より先に、「なぜ使われるか」が見えてきます。SaaSは目的ではなく、自分の知見を顧客が使える形で残すための器です。


